2012年4月29日日曜日

『LUPIN the Third -峰不二子という女-』第4話「歌に生き、恋に生き」

ルパンの当番回。オペラ座の怪人に仮面の歌姫、地下水路……と、魅力的な道具立てが並んでいるにも関わらず、どうにも作劇がうまく回っている感じがしない(そういう意味では、第3話もそうだったのだけれど)。

「舞台」を題材に取ったとき、その舞台の「上」と「裏」の落差が、ドラマの原動力になるのが王道なのだけれど(例えば『コードギアス』のように)、本エピソードは敢然とそうした「王道」に背を向けて、しかし、結局どこに着地しようとするのか、よくわからない。舞台の「裏」にこそ人生がある。……というにしては、歌姫のくだした「決断」には、人間の生が抱える業に欠けている印象がある。恋に生きる者の「狂気」もなければ、歌に生きる者が抱える「呪い」もない。ゆえに、そこで起こるドラマもまた、薄っぺらなものに見えてしまう。
脚本/岡田麿里、絵コンテ/高橋敦史、演出/山内東生雄、作画監督/清水洋。

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